防犯カメラの保存期間(業種・設置場所ごとの目安)

防犯カメラ録画期間のイメージイラスト【防犯カメラのお役立ち情報】

防犯カメラや監視カメラのご相談を受ける際、よく次のようなご質問をいただいています。
「録画時間ってどのくらいですか?」
「どれくらい保存されるんですか?」

防犯カメラは、撮影した映像を記録・録画し、その映像データを一定期間保存します。その期間を過ぎると、古い順から上書きされていくという仕組みです。ではその保存期間(録画期間)はどのくらいなのでしょうか。

そこで今回の記事では、防犯カメラ(監視カメラ)の保存期間と、業種やシチュエーションに応じた保存期間の目安についてご紹介します。

防犯カメラの保存期間(録画期間)について

保存期間は一概にどれくらいというものではなく、以下の違いによって保存期間が変わってきます。

カメラやレコーダーなど機種の違い

メーカー、機器の機能・性能、カメラの映像圧縮方式、レコーダーの容量(2TB/4TB)など、それぞれの機種によって保存期間も異なります。

コマ数設定の違い

コマ数(フレームレート・fsp)の設定により防犯カメラ映像の滑らかさと保存期間に差が生まれます。コマ数を上げて設定すると滑らかな映像になり保存期間は短くなり、コマ数を落として設定するとカクカクの映像になり保存期間は長くなるのです。

録画方式(記録媒体)の違い

録画方式は大きくHDD(ハードディスク)、クラウド、SDカードの3つです。HDDとSDカードは製品の容量により、クラウドは契約内容により保存期間が異なります。

アナログカメラとネットワークカメラ(IPカメラ)での違いは?

基本的にありません。但し、メーカーにより映像圧縮方式がネットワークカメラの方が優れている場合があるなど、アナログカメラかネットワークカメラかというより、各メーカーの機種そのものの性能の違いで保存期間に違いはあります。

このように、保存期間は導入内容によってくるため、ご希望に応じて長くすることも短くすることも可能です。逆に、保存したい期間に合わせて機器の種類や設定が左右されるため、特に長期間録画・保存したい場合は事前に防犯カメラ(監視カメラ)の販売業社・設置業社へ相談されるといいでしょう。

業種・シチュエーションごとの保存期間(録画期間)目安

防犯カメラ(監視カメラ)を取り付ける場所や業種、サービス内容により録画データの利用方法は異なるため、伴って必要とされる保存期間も異なります。そこで、シチュエーションや現場ごとでの保存期間の大まかな目安をご紹介します。

保育園・福祉施設(介護付有料老人ホーム・グループホーム)など

保育園の写真

録画期間:2週間〜1ヶ月
基本的に施設内での事故等が発生した際などすぐに検証するため、長期間の保存を希望されることはあまりません。時折、保護者・ご家族の方から数週間前のことを持ち出されてトラブルになるケースもあるため、そのような場合に備えて多少長めを希望される場合もあります。

事務所(オフィス)

事務所の写真

録画期間:2〜3週間
事務所設置の防犯カメラ・監視カメラ映像を遡って確認するケースで多いのが、紛失物の捜索です。無くしたことにすぐに気付ければいいのですが、大抵の場合は時間が経ってから気付くことが多いため、上記程度の保存期間をよく希望されます。

住居(マンション・アパート・公営団地など)

マンションの写真

録画期間:2〜3週間
入居者の帰省や旅行など長期不在中に万が一空き巣等の被害に遭った場合、遡って確認できるよう考慮した期間です。また、敷地や建物内の器物が壊れていてもすぐに気付かない場合があるため、しっかり遡って検証できるよう期間を見ておいたほうがいいでしょう。

工場

工場の写真

録画期間:2週間〜1ヶ月程度(食品工場は半年以上)
工場で生産する製品・商品、また出荷・流通時期などによってまちまちです。例えば、流通後に不良品が見つかれば製造時に遡って工場の監視カメラ映像を確認する必要があるため、その点を計算して期間を考える必要があります。また、食品工場は賞味期限・消費期限を加味して半年〜2年程度の録画・保存をご要望いただくことが多いです。

街頭防犯カメラ

街頭防犯カメラ

>録画期間:2週間〜1ヶ月程度
各自治会によりさまざまですが、トラブル発生してすぐに気づければ2週間程度で充分ですが、発覚が遅くなる場合も考慮して1ヶ月程度長めに録画されるケースもあります。また、近辺で事件があった際に、過去の余罪を調べるために画像データを集めている警察が、映像を遡って確認することもまれにあるようです。

コンビニ

コンビニの防犯カメラ

>録画期間:1週間〜1ヶ月程度
基本的にトラブルにはすぐ気づいて映像検証できるため、1週間程度の店舗も多いです。但し、万引きは発注や棚卸しなどの際被害に気付くこともあり、気付くまでのタイムラグが発生する可能性もあるため、1ヶ月程度保存される店舗もあります。

保存期間(録画期間)を伸ばす方法

  1. 記録媒体の容量が大きいものを選択する
  2. コマ数を落として設定する
  3. レコーダー録画の場合、HDDを増設する
  4. クラウド録画の場合、長期保存可能なプランを選択する

長期保存が必要な場合の1番のおすすめとしては、HDD(ハードディスク)の増設をご提案しております。HDDを増設することで容量が増え、1年や2年などの長期録画・保存も可能です。

録画データの管理について

録画データは非常にプライバシー性が高く、管理や取り扱いについては充分に注意しなければなりません。利用できる権利を持つ人を限定する、必ず警察立会いのもと再生する、普段は鍵付のボックスの中に収納する、などなど、誰でも簡単に触れない状態にしておくことが最も効果的な管理方法です。事前に運用ルールや管理方法をしっかり考えた上で導入するようにしましょう。


保存期間は多ければ多いほど安心感が増すことは事実。そのため、できるだけ長く保存したいというお客様もまれにいらっしゃいます。しかし実際は、画質を落としてまで、またコストをかけてまで長くする必要がない場合がほとんどです。

アクティブネットではこれまでの経験・知見を活かし、お客様のご予算やご希望に応じて最適な保存期間と機種・設定をご提案いたします。防犯カメラ・監視カメラの導入をご検討の方は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください!