残業を減らす対策3選+PLUS1 〜働き方改革の新しい手法とは〜

残業のイメージ画像【防犯カメラのお役立ち情報】

働き方改革関連法案が施行され2年以上が経ち、中小・大企業問わず自社の働き方の見直しが迫られました。そうでなくとも、離職率や採用と労働環境が密接に関連している昨今において、人材を確保し続けるために企業としていかに働く環境を整えられるかが会社存続の鍵になっている言っても過言ではありません。中でも特に、大手企業での長時間労働による社員の自殺や過労死が報道されるとたちまち長時間労働が社会問題化し、社会全体として長時間労働を解消しできる限り残業を抑えるという方向へシフトしていっています。

しかしながら、仕組みを変え労働時間を短縮するなんてことはそう簡単なことではありません。まずはどのようなやり方があるかを知り、自社で実行できることから始めていきましょう。

長時間労働(残業)が発生する原因

残業しているサラリーマン
従業員個人の能力

ある仕事を2時間で片付けられる従業員もいれば、4時間かかる従業員もいます。そうなると単純に労働時間も増え、結果的に残業も増えてしまうのです。

仕事量過多

個人の能力関係なく、明らかにキャパオーバーの仕事、もしくは無理なスケジュールで仕事を受けてしまっては、当然その仕事を受ける従業員たちにシワ寄せがきます。

仕事の仕組み

会社の古くからのしきたり・習慣で効率の悪い仕事のやり方を続けている、いつまでも古いシステムを使っている、などなど、そもそもの会社の仕組みのせいで労働時間が増えてしまっていることもあり得ます。

残業を削減する3つの対策

オフィスでの打ち合わせ風景

1.従業員の配置転換(適材適所)および育成

個人の能力で仕事に差があるのには、そもそもその人に合わない仕事を任せている可能性があります。理想は従業員一人ひとりの適性を把握した上で適材適所でポジションを与えることが望ましいですが、そう簡単にはいきません。できる限りで配置転換を実行しながら、個人の教育・育成にも力を入れ、個人の能力向上と適材適所を同時進行で行なっていくことが重要です。

2.仕事量の適正化

これには原則として、管理職の人間が部下の能力(生産力)と仕事量を把握しておかなければなりません。そのため活発なコミュニケーションおよび報連相の徹底は必須です。その上で誰にどの仕事をどれくらいお願いすればいいのか、適切な判断力を必要とします。加えて、従業員同士で仕事をフォローし合える体制を構築しておくことで、万が一仕事が偏った際も全体で仕事量を均一化し、負担の多い従業員の労働時間を抑えることが可能です。

3.残業に関するルールづくり

最近多くの企業で導入されている『ノー残業デー』『残業の事前申告制』『規定時間でのPC強制シャットダウン』など。これらを導入することで、「早く仕事を終わらせなければ」という意識が働き、モチベーションの向上にもつながって結果的に個人の仕事スピードが上がることが期待できます。但し、これらを実施したからといって仕事が減るわけでも、個人の能力が飛躍的に向上するわけでもありません。根本的な解決にはならない点だけは押さえておきましょう。

+PLUS1 監視カメラを活用した残業対策

最近では、監視カメラ(防犯カメラ)をあらゆる用途で使用する動きが多く見られ、その中の一つとして残業対策に監視カメラを活用される企業様が増えてきました。ではどのように活用されているのか、実際の例を交えながらご紹介します。

従業員の意識改善

実際に職場に監視カメラを設置した企業様のお話では、カメラを設置して適度な緊張感が生まれたことで、仕事のミスが減り、作業のスピードも早くなったとのことです。従業員の働く意識に変化が表れ、結果的に全体の仕事の質向上が期待できます。

移動時間の削減

例えば巡回業務。広い敷地を歩き回って状況確認を行なっている場合、カメラを設置し遠隔監視することでその場に行かずとも現地の状況を確認することができます。また、拠点がいくつかある企業の場合も、各拠点にカメラを設置し遠隔で監視できれば、わざわざ時間をかけて移動することなく別拠点の様子を確認することが可能になり、移動にかかる時間・コストをまるっと削減できるのです。

意図的残業の抑止

非常に良くないことですが、残業代目的で仕事もないのに居残る従業員がいるという話をよく耳にします。とある企業様では、管理職の方がカメラの映像を見て過剰に残業している従業員に対して声を掛けるようにしたことで、全体の残業が減ったそうです。また、スマホの遠隔監視を活用してリアルタイムで定時後の様子を確認し、遅くまで残っている従業員がいれば連絡して早く帰るよう促すなどして活用されています。

監視カメラ設置における注意点

従業員の中には、常にカメラで撮られることを良く思わない方もいらっしゃいます。もしそれが精神的負荷となれば逆効果です。カメラ設置の理由を充分にそして真摯に説明し、従業員による最低限の同意を得た上で慎重に設置を進めるようにしましょう。


働き方改革で会社の仕組みを変えることはそれなりの時間を要し、簡単ではありません。その点、監視カメラの導入は今の仕組みを変えることなく実施できる働き方改革といえます。もちろん、導入のコストはかかってしまいますが、将来的に得られる利益(残業抑制による人件費の削減・従業員の定着・新たな人材の確保)を考えればそれほど大きなコストではありません。

新たな設備の導入と、既存の仕組みの変革。もちろんその両方を実行できることがベストですが、いきなり全てをやろうとせず、まずはできることから少しずつ少しずつやっていくことが大切ではないでしょうか。