近年、防犯対策の強化により空き巣等の犯罪は減少傾向にありますが、同時に景気の悪化による治安の悪化も懸念されており、最近ではコロナ禍で休業中の店舗を狙った空き巣被害も発生しています。
では、空き巣等の犯罪に対してどのような対策を行えばいいのでしょうか。この記事では、空き巣や泥棒の対策に防犯カメラが有効なのか、また効果的な設置のポイントなどについて解説します。
空き巣・泥棒対策として防犯カメラは効果あるか
結論から述べると、一定の効果はあります。100%被害に遭わない保証はありませんが、防犯カメラがあることでその確率は低くなるでしょう。空き巣・泥棒対策以外でも、ご近所トラブル(嫌がらせ)や車や植木へのイタズラ、不審者の監視などにも有効といえます。
防犯カメラ設置の一番の目的は、犯罪者へ心理的に働きかけ犯罪を未然に防ぐ抑止効果を生むことです。空き巣犯や泥棒は、どこに侵入しようかと日頃からエリアを物色し入念に下見を行っています。その際、防犯対策がしっかりされている建物より、何も防犯対策がされていない方が標的になりやすいのです。
また、万が一被害にあった場合でも防犯カメラでしっかり録画されていれば犯人逮捕の手がかりになる可能性は高いため、犯行の検証・犯人捜査においても防犯カメラは欠かせません。
防犯カメラの効果的な設置のポイント
1.死角を作らない
防犯カメラを設置していても侵入されるのは、大抵の場合狙われているのはカメラの死角です。犯人は下見の際に死角を見つけ、どこから侵入しどう逃げるのかをシミュレーションします。せっかくの防犯カメラでも、設置位置、角度、台数が適切でなければその効果も激減してしまうのです。
ちなみに、令和元年の住宅における空き巣等被害の侵入口で最も多かったのが『窓』で63.4%、玄関等の『出入口』からの侵入については36.4%でした(※1)。建物の裏側など周囲の人の目も届きにくい位置にある窓はかっこうの的となるため、出入り口だけでなく窓までしっかり映るよう防犯カメラを設置し、死角を作らないようにすることが重要です。
※1:警視庁「令和元年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」より
2.防犯カメラ設置を目立たせる
防犯効果・抑止効果を得る上で大切なことは、犯人に対して「防犯カメラがついている」ということをしっかり認識させることです。せっかく付けていてもそれが気付かれなければ意味がありません。そうならないために、「防犯カメラ作動中」「24時間監視中」などのステッカーを侵入口近くに貼っておくと効果的です。
3.危害を加えられにくい位置に設置する
誰でも簡単に取り外しができる、または壊される可能性が高い位置に設置するのは好ましくありません。低すぎる位置や、塀などから手の届く位置には極力設置しないようにしましょう。また、屋外の場合は衝撃に強いカメラにすることで壊されるリスクを軽減させることもできます。
空き巣・泥棒対策にはどんな防犯カメラがいいのか?
200万画素以上のカメラ
万が一犯罪に遭った際、防犯カメラでの録画映像を検証する上でキーとなるのは画質です。録画されていても顔がはっきりわからないとなると証拠能力が低くなり、捜査が難しくなってしまいます。人物の顔をしっかり記録するために、最低でも200万画素以上のカメラにすることをおすすめします。
夜間対応カメラ&センサーライト
『空き巣』以外にも『忍込み』『居空き』と言って在宅中に侵入されることもあります。それらは特に夜の就寝中を狙わられることが多く、夜間の防犯対策は重要です。夜に侵入され犯人を確認しようとカメラを見ても、暗くて顔がよくわからずに捜査が難航することがあります。そうならないために、赤外線内蔵のカメラや暗くても映せる低照度タイプのカメラなど、設置するのであれば夜間対応の防犯カメラが良いでしょう。
より防犯効果を高めたいのであれば、センサーライトの設置もオススメです。光でより顔が認識しやすくなるのはもちろん、その光に驚いて犯人が犯行を諦めてその場から逃げ去ることもよくあります。
防犯カメラの価格帯と性能
防犯カメラの価格はピンキリで、通販や量販店で1台数千円の激安で買えるものもあれば、大手メーカーの高性能防犯カメラは1台数十万円するものもあるほどです。当然、機能・性能や耐久性などは価格に比例して良くなります。もし、ご家庭用でとりあえずの防犯対策としてなんでもいいから設置したいのであれば、市販の安価な防犯カメラで充分です。逆に、会社や店舗などで安定的に長期間しっかり防犯対策をする場合は、必要最低限の標準的な機能・性能を備えた防犯カメラを設置することをおすすめします。
無線カメラの注意点
最近、安価な防犯カメラで無線(ワイヤレス)タイプのものをよく目にします。配線は不要ですしご家庭用であれば非常に便利です。ただ、注意点があります。Wi-Fiの電波を飛ばして映像を送るのですが、電波の状況がよくなければ映像がカクカクになったり、最悪の場合映像が落ちてしまうことも。また、賢い犯罪者はわざと妨害電波を出し、録画できないようにして侵入する危険性もあります。もしそうなって重要な映像が落ちてしまっていては、防犯カメラを設置した意味がありません。無線タイプにするのであれば、このリスクも考慮しておく必要があります。
コロナ禍における犯罪
コロナ禍になって犯罪の種類も変化してきました。自粛による在宅時間の増加で空き巣件数は減少(※2)。しかし一方、玄関先などに荷物を置いて届ける「置き配」サービスで届けられた荷物を、置き引きされる盗難事件が相次いでいます。対策としては、受け取り方法の工夫や鍵付きの宅配ボックス利用などに加え、ここでも防犯カメラはやはり有効です。コロナ禍で犯罪が変化・多様化していますが、犯罪を未然に防ぐ、犯罪の証拠を残すという点で防犯カメラは幅広く効果を発揮します。
※2:警察庁「犯罪統計」より
防犯対策のまとめ
空き巣・泥棒などに限らず防犯対策は、日頃からの施錠の徹底(窓・玄関)はもちろん、ご近所さん同士での声のかけ合いなども重要です。その上で、防犯カメラをはじめとした設備を整えることで、総合的に防犯効果が高まります。
上記の通り、どのような防犯カメラをどう設置するかも重要です。失敗しない・後悔しないためには、一度防犯カメラの専門会社へ相談してみてください。弊社は基本的に、お客様に対して耐久性が低いカメラやセキュリティ面に問題があるカメラはご提案しておりません。長期的に安心して運用していただけるよう、いざと言うときにしっかりその効果が発揮されるよう、必要最低限の標準的な機能・性能を備えた防犯カメラを提案しています。
防犯カメラをご検討の方は、まずはお気軽にご相談ください!